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2008-05-15 Thu 18:58
こちらも以前から見たいと思っていた映画で、やはりGWにレンタルで鑑賞しました。 「ゆれる」もラストで涙が出たのですが、この作品もラストで涙があふれてしまいました。 冷戦下での東ドイツが舞台の映画です。 ご存知の通りこの時代の東ドイツは、政府が国民を統制するため、徹底した監視体制を敷いていました。 国民の監視に当たったのは、シュタージ(国家保安局)という諜報機関です。 当時の監視というものがいかなるものだったのか、監視下に置かれた国民の生活とはどのようなものだったのかを、この監督は4年に渡る取材と検証で克明に、しかし淡々と描き出していきます。 その当時何が行われていたのか、わたしたちと同じ人間が何を行ったのかという事実のみを提示するような演出に、改めて事実の重さを認識しました。 ストーリーに少し触れますと、シュタージの冷徹な局員ヴィースラー大尉は、反体制の疑いがある劇作家ドライマンと、一緒に暮らしている舞台女優クリスタの監視を命ぜられます。 すぐさまドライマンとクリスタのアパートに盗聴器が仕掛けられ、ほぼ24時間の監視が始められます。 ヴィースラーは同じアパートの屋根裏で、ドライマンとクリスタの生活を盗聴器などの機材を通して監視していくのでした。 ストーリーはヴィースラー、ドライマン、クリスタの3人によって進められます。 この3人の俳優がともに素晴らしいのです。私でも素晴らしいということがわかるくらいの名演でした。 監視しているヴィーズラー大尉が、劇作家と女優の生活に触れて、少しずつ変わっていくのですね。 音楽、また芸術の力の偉大さ。愛情が持つ力の大きさ。 劇作家と女優の生活に触れ、筋金入りの諜報員だった彼が、だんだん変化していく姿は、実際そんなことがあったかどうかなんて関係なく、人間は「善」の部分を持っているのだと信じたくなりました。たとえそれを1度も行動に出さなくても。そういう部分が自分にあるのだと一生気づかなかったとしても、人間には善の部分があるのだと信じたいと思いました。 この映画の時代背景や作品についてなど、とてもよく解説してあるサイトがあるので、ご紹介しますね。 こちら↓ http://www.jicl.jp/now/cinema/backnumber/20070226_03.html 傑作には違いないですが、やはり重く暗澹とした作品なので、繰り返し見るような作品ではありません。 それでもラストの感動は繰り返し胸に訪れ、そのたびに一連のシーンが甦ります。 監視する側とされる側の人生が交差したとき、またされる側がする側の存在を知ったときの鮮やかな感動。 そして、あのラスト。 静かだけれど深く心に響く映画でした。 よろしければ、ご覧になってみてください。 |
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