The Holy of Holies

ひたすら自分に優しい日記

今回の記事もとても有名な話ですので、ご存じの方には片腹痛い内容となります。
また付け焼き刃の知識で書いておりますので、さらに片腹痛いところ爆発です。
馬と鹿に免じて、お許しください・・・


茶杓の話です。
千利休が秀吉の勘気に触れ、聚楽第を追放、堺へ蟄居を命じられます。
このとき秀吉の怒りを恐れ、ほとんどの者が堺へ去る利休を見送りに出なかったといいます。
ただ2人の高弟が、淀で利休を見送りました。それが古田織部と細川三斎です。
このときが師弟の最後の別れとなりました。

切腹が決まると利休は茶杓を2本削り、1本は織部へ、もう1本は三斎へと送ったといいます。
織部のもとへ行ったものは「なみだ(泪)」、三斎のもとへ行ったものは「いのち(命)」と名づけられました。
名づけたのは、それぞれの持ち主ということです。(諸説あり)

そして泪と命は現代に伝えられます。

これには諸説あるようで、今現在伝わっているものが果たして泪と命なのか、よくわかっていないそうです。
また命は、「ゆがみ」という名のほうが有名になっています。
これは三斎が、節下が少し左に曲がっているこの茶杓を「ゆがみ」と改めて命名したからだそうで、この茶杓が紹介されるときは銘「ゆがみ(命)」と記載されることがほとんどです。
さらに、命は、もともと三斎が持っていた茶杓を利休が気に入って持って行ってしまい、代わりに「すまなかったネ」と命の茶杓を渡したという記録もあったりします。
とりあえずはっきりしていのは、現代に伝わっている2本の茶杓が利休の手によるもので、大切に伝えられてきたということでしょうか。

織部は泪を手作りの筒に入れました。
真ん中に四角い窓が空けられ、中の泪が見えるようにしてあります。
織部は師の形見を位牌に見立てて、対面していたといわれています。

三斎の手に渡った命は、親戚筋の平野遠江守長泰の手に渡ります。
なぜ三斎が長泰に譲ったのかはよくわかっていないようですが、譲ったときに命に添えられ添え状が残っており、そこに「これはゆがみという名だ」「涙がこぼれる」「約束だからくれてやる」という旨が書かれています。
命はそのあと、細川家6代目のときに平野家から返納され戻ってきます。
戻ってきた命はそれから細川家で大切に保管され、今は永青文庫蔵。
一説には命は焼失したとされる説もあるとかないとか。

泪の方はといいますと、ご存じのとおり、織部は徳川から切腹させられます。そして古田家は断絶。
そのとき古田家の財産は徳川家が没収。
泪は家康が手に入れました。
家康が他界すると財産は御三家で分け、泪は尾張徳川家へ。
そして今は徳川美術館に収蔵されています。

泪は、茶杓ではいちばん有名な茶杓とされます。
全体に薄作りで、後年の茶杓の手本とされたような茶杓なのだとか。
よく現代まで残ったものだと感心するとともに、死に追いやった織部が大切にしていた泪を抜け目なく手に入れた家康のあざとさというか、厚かましい俗っぽさに感動すら覚えます。
家康が情け容赦なく手に入れたからこそ、後世まで伝わった美術品が数多くあるので、やはり家康はこういった面でも偉大なのかもしれません。

それにしても、今のようにネットなどない環境で、織部と三斎が「泪」と「命」と名づけるとは、まるで申し合わせたようです。
なみだ。いのち。よくこういう一語ですべてを表す、対になっているような命名ができたものだとため息が出ます。
師の形見につける名として、これ以上のものはなく、2人の弟子の心情が何も想像しなくても伝わってくるようです。

ふとしたことから戦国時代の茶の湯について調べる機会がありまして、その中でもこの2本の茶杓の話は特に心を惹かれるものがあった次第です。


さて・・・
ふとしたこととはすなわち、腐としたことなわけですが。
とうらぶのことですな(´;ω;`)

とうらぶにちょうど三斎の刀剣、歌仙がいるわけです。
そこで少し妄想してみた。

歌仙はある日、一期一振に声をかけて、お茶を点てるからと来ないかと誘う。
一期一振りが歌仙のもとを訪れると、亭主は歌仙ではなく、江雪左文字だったりします。
江雪の主は、岡野江雪斎。江雪斎は山上宗二に茶の湯を師事しています。
山上宗二は利休の第一の弟子であり、秀吉の怒りを買って、鼻と耳を削がれたうえで打ち首にされました。
江雪がお茶を点てて一期一振に勧めます。
一期一振の主は、秀吉でした。
大阪冬の陣で一期一振は焼身となり、家康が探し出して(俗っぽさフル回転)再刃させ、以降は尾張徳川家へ行きます。
尾張徳川家には泪がいます。すげー茶杓ですから付喪神となっているでありましょう。
とすれば一期一振とも面識があるはず。
お茶が出されたところで、歌仙が泪の消息を訊ねます。恐らく命の消息も伝えることでしょう。
秀吉によって茶の湯の師匠を殺された2人と同席する茶席。
一期一振はどう振る舞い、どう答えるのかなと考えています。
歌仙も江雪も、一期一振に対してなにも含むところはないだろうし、シメたるという気もまったくないとは思うのですが、なんとなく秀吉の刀剣に、山上宗二を師とした主を持つ刀剣のお茶を飲ませたいなぁと考えてしまったのでした。

まぁこのように刀剣乱舞はホモ要素を抜いたほうが自由にいろいろな想像ができますな。


以下は拍手御礼です。
遅くなりまして、申し訳ありません(T.T)




11月29日
「シチリアの旗の下に」の記事に1拍手を頂戴いたしました。
御礼がまたしても遅くなりまして、お許しください。

世界のいろいろな旗を見ていると、日本の国旗がいかにシンプルか改めて実感します。
君が代も、文字数だと世界一短い国歌らしいです。(演奏時間はヨルダンの30秒が世界一。日本は1分だとか)
ちなみに1番長い国歌は、歌詞+曲だと、ギリシアとキプロスが国歌としている「自由への賛歌」で、158番まであるそうです。
公で演奏するときは2番までとなっているとか。残念。
いやー、賛歌しまくった結果なのでしょうね。
こういう無駄で過剰な惨劇、嫌いじゃないです。

拍手、嬉しかったです(´;ω;`)
ありがとうございます。
心より御礼申し上げます。


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