The Holy of Holies

ひたすら自分に優しい日記

手紙 スタンダード版 [DVD]手紙 スタンダード版 [DVD]
(2007/04/27)
山田孝之、玉山鉄二 他

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台風が元気に近づいてきていますが、皆さまのところは大丈夫でしょうか。
大きな被害が出ないことを祈っております。





先日、ご長寿の方たちとDVDで映画でも見るべ、ということになり、いろいろ迷った末、この「手紙」を見ることにしました。
数年前、映画館で見て、怒濤の感動の波が押し寄せて以来、今もその感動は色褪せることなく熱いものが胸の中にあります。
確かここではこの映画について描いたことがなかったなぁと思うので、改めてご紹介。
なにぶん5年前の作品なので、すでにご覧になられた方がおられましたら申し訳ありません。


この映画は東野圭吾の同名小説が原作となっています。

ストーリーを簡単に説明しますと、身よりのない兄弟がいまして、兄は自分が苦労したぶん、弟を大学に進学させようと身を粉にして働いています。弟も期待に応えるように成績優秀で、学業に精を出す生活を送っていました。
しかし無理がたたって兄は腰を痛めてしまい失業。
弟の学費欲しさに魔が差し、強盗殺人を犯してしまうのでした。

兄は無期懲役の刑を受け服役。
社会に残った弟は、兄が犯罪を犯したのは自分のせいだと自責の念に駆られます。
そして「犯罪者の身内」としてさまざまな差別を受け、大学進学も断念し、犯罪者の身内ということが世間にばれては職場をくびになり、引っ越すという生活を繰り返さざるを得なくなります。
極力、人との関わりを避け、じっと嵐を耐えるように息を詰めて生きる毎日を送ります。
刑務所と実社会とに隔てられてしまった兄弟を繋ぐのは、手紙でした。
タイトルの「手紙」とは、兄と弟の間で交わされる往復書簡のことです。
実はこの手紙のほかに数種類の手紙が存在していて、それらが誰が誰に宛てた手紙だったのかがわかるたび、胸が揺さぶられるのであります。

兄は弟からの手紙だけが心の支えです。
弟も懸命に返事を出し続けるのですが、情け容赦ない現実が次々と襲い、だんだん弟を追いつめていくのでした。
いつしか「兄さんさえいなければ」と考えるようになるのを、誰も咎められないよなと思うほど、情け容赦ない現実です。

何度となく過酷な状況を乗り越え、しかしまた差別に苦しむ日々が待ち受けている。
手紙が往復するようになってから6年後、ついに弟は兄に最後の手紙を書くに至るのですが・・・


この映画は、ラストがハッピーエンドといった単純なものではなく、といって厳しい現実でもなく、微かだけれど確かな希望が描かれるところで終わっています。
よくある兄弟の和解とか、そういう安易なラストでないところがとてもいいです。

そして、いろいろな立場の人を裁かず、批判せずに描いているところも大きな感動でした。
差別する世間の人たちも、それぞれに理由がある。
その理由が良いか悪いかは別として、一人一人にとっては大切な理由なのだ。
たとえそれが理不尽な理由であろうとも。
こういうノンジャッジメントの視点で描かれているため、登場人物一人一人が実に深く感じられました。

特に杉浦直樹演じる人物のセリフが、魂と五臓六腑と脳髄に響くようなセリフで、この作品のキモだと思います。
とにかく素晴らしいセリフなのです(TДT)
厳しくも果てない温かさというのか、思わず落涙する言葉を主人公である弟に言うのであります。
このシーンだけでもご覧になっていただきたいです。
何度見ても涙ぐんでしまいます。クゥゥ。

音楽も身を包むような美しい旋律です。
龍馬伝やハゲタカの方ですね。

登場人物たちをしっかり、じっくり、深く描いていく、傑作であります。
現実と向き合うということとはどういうことなのか、罪を犯すとはどういうことか、また罪を悔いるとはどういうことか、それらが静かに語られてています。
原作では弟はバンドを組んでいますが、映画ではお笑いに書き換えられています。その変換が生み出すラストが、安堵のため息のような感動をもたらしているのでした。

それと、この映画のエリカ様がとってもいい!
素敵な女優さんなので、今の状況は勿体ない限りです。

そんなこんなで、大変素晴らしいと思う映画のご紹介でした。
ご長寿の皆さんも、しっかり堪能なさったみたいで、終わったときには拍手が起こっていました。
いつも思うのですが、感動を共有できるって、何ものにも代え難い素晴らしさがありますね。
またいろいろな作品を楽しみたいものです。


以下は拍手御礼でございます。
いつもありがとうございます。


 
 
 
 
 
 
8月29日 「よかったわ~」に1拍手頂戴いたしました。

「シャーロック」、本当によかったです(TДT)
早く再放送をしてくれないものでしょうか。
イギリスってどうしてこうツボをつくドラマを作るのか・・・
ホームズといえば、グラナダTVが制作したシリーズが素晴らしかったですよね。
いつか全作揃えて、老後の楽しみとしたいものです。

こんなしょぼいブログに拍手をありがとうございます(TДT)
とても勇気づけられました。
心から御礼申し上げます。

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